■ 準備するもの

表布・・・ヘリンボーンリネンウール(145cm幅/50cm)  ※90cm・110cm幅の生地を使用される場合は1m
裏布・・・C&S幅広リネンpart2 ベージュ(150cm幅/40cm)
ファスナー・・・長さ35cm/1本





■ パターンを準備します
---------------
写しとるパターン
---------------
付属の実物大パターンの表面/21と数字の書いてあるパターン
* バッグ(外袋)
* 中袋
計2枚を写します。

※パターンは、外側の線だけでなく、「バッグ・中袋」などといった型紙の名称や、
「中心」「ファスナー付け位置」「ダーツ」「ノッチ」「地の目」などなどすべてを写しとるのが基本です。
※パターンの写し方については、topicsの「縫い始める前にしておきたい下準備について」ページで詳しくご紹介しています。





---------------------
実物大パターンの写し方
---------------------
ギャザーバッグのパターン作成にあたっては、ポイントが2つあります。


ポイントその1 バッグと中袋のパターンは重なって書かれています 

実物大パターンを広げてみると「21 バッグ」と書いてあるパターンの図案は1つしかありません。
これはバッグと中袋のパターンの違いがファスナーの両脇にある肩ひもをつける部分だけなので
両方のパターンを部分的に重ねて、省略して書いてあるのです。
ギャザーバッグに必要なすべてのパターンを作成するには、このたった1つの実物大パターンの図案を利用して
バッグ(外袋)と中袋両方のパターンを作成します。

写し方としては、まず
1.バッグ(外袋)のパターンは赤色の線を写します。







2.中袋のパターンは青色の線を写します。









ポイントその2 「わ」を開いた形のパターンを作ります

バッグ、中袋ともに「わ」の部分を開いた状態のパターンを作ります。












お洋服などを仕立てる前の段階で、生地の縮みやゆがみを整えておく作業を「地直し」といいます。
バッグの表布に使用するヘリンボーンリネンウールのようなウールの生地でお洋服などを仕立てる場合は、
通常霧吹きで生地全体に水分を含ませ、大き目のビニール袋に入れて1時間ほど置いたあと、アイロンで
布目を整えるという地直しを行いますが、バッグなどに使用される場合はそこまで丁寧にしなくても大丈夫だと思います。
アイロンを軽くかけ布目を整えたら、裁断を始めましょう。














-------------
裁断のポイント
-------------
裁ち合わせ図を見ながらパターンを配置し、裁断しましょう。







◆◆◆ 注意! ◆◆◆
後ほど、「ちょっと、おまけ」のコーナーでポケットをつける方法をご紹介しています。
ポケットを付けてみようかな・・・とお考えの方は裏布(中袋)を下のように裁断してください。









---------
印 つ け
---------
ウールはデリケートな上にチャコペーパーなどで印がつきにくいので、出来上がり線(縫い線)の印しつけは省略します。
中心、ノッチ、ダーツ、ギャザー、タック部分にだけ印をつけましょう。(ダーツ・ギャザータック部分は切りじつけをお薦めします)








ミシンで縫うときはステッチ定規やミシン台(下画像参照)についている定規を利用して縫いましょう。


















■ バッグ(外袋)を縫いましょう

---------------------
バッグの口を縫いましょう
---------------------
バッグの口を図のように縫いましょう。縫い始めと縫いどまりは返し縫いをしっかりしておいて下さいね。






くったり身体になじむバッグもいいけれど、少ししっかりしたバッグがお好みの方は(外袋)に接着芯を利用してみて下さい。
使う芯の厚さや硬さによって、バッグの雰囲気もガラリと変わります。今回のバッグにも、硬すぎず・・柔らかすぎず・・
といった中ぐらいの厚さと硬さの(基布が織り布の)接着芯を使用してみました。
接着芯の詳しい貼り方についてはtopicsの「接着芯について」を参考にしてみて下さいね。







---------------------
ファスナーをつけましょう
---------------------
ファスナー付け位置の縫い代を折ってファスナーに重ねミシンで縫います。
縫い代は出来上がり線よりも少し(約0.2〜0.3cm内側へ折るとファスナーの収まりがよくきれいに仕上がります。








ファスナー付けはファスナーのムシの部分と布に段差ができて、縫いにくい箇所の1つです。
ファスナー付け専用の押さえ金(片押さえともいいます)のある方は、ミシンの押さえ金を交換して縫いましょう。






専用の押さえ金をお持ちでない方は、厚紙を利用して縫うと段差が気になりません。








------------------
ダーツを縫いましょう
------------------
バッグの底部分にあるダーツを縫いましょう。ダーツの先はダーツのない部分と自然になじませるため、
返し縫いはせず図のように糸を長めに残して結んで仕立てます。





縫ったダーツは厚みを軽減するために、写真のように途中まで切込みを入れて割っておきしょう。










-------------------------
バッグの外回りを縫いましょう
-------------------------
ファスナーを開いてバッグを中表に合わせ、外回りを縫いましょう。
縫いあがったら表に返してアイロンで整えておきましょう。








■ 中袋を縫いましょう

------------------
ダーツを縫いましょう
------------------
バッグ(外袋)と同じ方法でダーツを縫いましょう。
中袋のダーツは割る必要はありません。中心側へ倒してアイロンで押さえます。


-------------------------
バッグの外回りを縫いましょう
-------------------------
縫うときのポイント!
バッグ(外袋)と内袋をまったくぴたりと同じサイズに仕立ててしまうと、実のところちょこっと(生地の厚み分だけ)内袋が
もたついてしまいます。内袋をすっきりと収まりよく仕立てるために、内袋の外回りを縫うときに少しだけ縫い代を余分に
とって縫ってみて下さい。(※ギャザーバッグの内袋の縫い代寸法はバッグ(外袋)と同じ1cmですが、そこを少し余分目に、
約1・3〜1.5cmぐらい
にします。)













1.下の図を参考にポケットを裁断しましょう。








2.縫い代を折りましょう。
ポケット口を三つ折にして縫いましょう。






3.図のように内袋に合わせ縫いましょう。











ポケットの縫い代をわざわざロックミシンでかがるのは面倒!という方にはちょっとお薦めのポケットの縫い方です。
更に学生時代の家庭科の授業で教わったことがある方も多いと思いますが、ポケット口は物を出し入れするときに
最も力がかかりやすい部分です。少しでも広い範囲がミシンで縫い止っていると負荷が分散され破れにくくなるということも
加味して、下のような縫い方をすると一石二鳥!の仕上がりになります。ぜひ一度試してみてくださいね。
縫い始めは底の部分から始めると目立ちにくく、きれいに仕上がります。

















■ 肩ひもを縫いましょう

------------------
肩ひもを縫いましょう
------------------
肩ひも2枚を中表に合わせ、3.8cm(※参照)幅に縫って表に返します。





※今回作る肩ひものようなひも状のものは、長細い生地を筒状に縫って仕立てますが、
作業の中で中表に縫ったひもを表に返して幅を計ってみたら、実は生地の厚みや縫い代のふくらみなどの影響で
幅が少し縮まってしまう場合があります。そういったときには(使用している生地の厚みに応じて)
指定されている縫い幅よりも少しだけ幅を多めに取って縫われると寸法どおりに仕立てることができます。
今回使用したヘリンボーンリネンウールも厚みがある生地でしたので、肩ひもを縫うときに縫い幅を少しだけ増やして縫ってみました。
3.5cm幅指定のところを生地の厚み分の約0.3cmをプラスして3.8cmの幅で縫ってみたところ、
表に返したときにほぼ3.5cmの幅に仕上がりました。
肩ひもが指定されている幅よりも狭かったり広すぎたりしてしまうと、後におこなうバッグと縫い合わせる作業のときに
影響を与えてしまうことがありますので、ぜひこのかくし技、使ってみてくださいね。





今回作っている肩ひものような筒状のものを表に返すときに、ループ返しという便利な道具があります。
コツさえつかめばとても簡単に、スピーディーに筒を返すことができる優れものです。













----------------------------
肩ひもとバッグを合わせましょう
----------------------------
まず、下準備をしましょう。
バッグ外側のギャザーを寄せる部分を次の手順でギャザーを寄せます。







次にファスナー横の肩ひも口の両端のタックをたたみます。



※バッグのタックとギャザーをよせた部分はどうしても厚みがでてしまいます。
しつけをかけてアイロンをかけ、ボリュームをできるだけ抑えておく下準備をしておいてくださいね。





表に返した肩ひもの端を写真のように内側へ折り込み、バッグの先ほど下準備をした部分と合わせます。









---------------------------
肩ひもにステッチを入れましょう
---------------------------
図のように肩ひもにステッチを入れながらバッグと縫い合わせましょう。
縫い始めと縫い終わりは、厚みがあまりないひもの中間あたりがお薦めです。










※肩ひものステッチは一筆ではかけられないので、下の手順を参考に縫ってみてくださいね。
わかりやすいように肩ひもだけの解説図にしましたが、実際には上の図のようにバッグと縫い合わせながらのステッチになります。












------------------
中袋とあわせましょう
------------------
中袋を中表にしてバッグの中にすっぽりと入れます。
バッグと中袋のファスナーあき口を同士を合わせ、まち針で細かくとめてから手縫いでまつりれば完成です。
まつり縫いは、縫い目の目立たないたてまつりがお薦めです。
詳しい縫い方を下にまとめましたので、よかったら参考にしてトライしてみてくださいね。
































まつり縫いをするときには、専用の手縫い糸がお薦めです。
どうして?ミシン糸じゃいけないの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、
実はミシン糸と手縫い糸、大きな違いがあるのです。
それは撚ってある糸の方向です。
手縫い糸は右手で針を持って縫い進む手の動きに合わせた右撚り(S撚り)になっており、
反対にミシンはミシンの動きに合わせた左撚り(Z撚り)になっています。
手縫いをするときは、専用の手縫い糸をぜひ一度使ってみてください。
ミシン糸より糸が絡まりにくく縫いやすいと思います。












NEW!
Q.バッグの縫い代はロックやジグザグミシンで処理が必要ですか?

A.バッグは内袋と外袋をそれぞれ合わせた時、縫い代部分はすべて内側へ隠れてしまいますので
縫い代処理はしなくても大丈夫です。





Q.バッグひもの太さをもう少し太くしたいのですが、袋部分のギャザー寸法なども変更しなくてはいけませんか?

A.ひもの太さを太くしても、袋部分のギャザーは増やさなくても大丈夫です。
ギャザーの寄せ具合とタックを少し浅めにとって調節してみてください。

上に戻る

トップページへ戻る
© CHECK&STRIPE All rights reserved.