■ 準備するもの

表布・・・C&S水玉キルティング(100cm幅でS・Mサイズ2.3m、 Lサイズ2.5m)
バイアステープ・・・1.8cm幅 0.5m

メートライン・・・3センチ幅 約4.7m・・・今回は秋冬物なのでウール混のものを使用しました。


ドットボタン・・・直径1.3cm 7個






■ パターンを準備します

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パターンの選び方
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付属の実物大パターンの中から、自分のサイズにあったパターンを選びます。
通常、上半身は「バストの寸法」を、下半身は「ヒップの寸法」を基準にして選びますが、
CHECK&STRIPE 布屋のてづくり案内 の作り方ページは、各サイズの出来上がり寸法が記されています。
出来上がり寸法は、実際に縫いあがったお洋服そのものの寸法ですので、サイズを選ばれるときは
お手持ちのお洋服(ブラウスならばブラウス、パンツならパンツ、コートならコートと似たような形のもの)
の寸法を実際に計って、その寸法を参考にサイズを選ばれるのがいいと思います。
パターンの写し方については、topicsの「縫い始める前にしておきたい下準備について」ページで詳しくご紹介しています。



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写しとるパターン
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18と数字の書いてあるパターン
* 前身頃
* 後ろ身頃
* 帽子
* 袖
* ポケット

の計5枚を写しとります。

※パターンは、外側の線だけでなく、「前身頃・袖・前パンツ」などといった型紙の名称や、
「ボタンの付け位置」「ポケットの付け位置」「サイズ」「中心線・わ」「ノッチ」「地の目」などなど、
すべてを写しとるのが基本です。




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実物大パターンの写し方
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キルティングジャケットのパターン作成にあたっては、ポイントが3つあります。


ポイントその1 後ろ身頃のすそを付き合わせます 

実物大パターンが印刷してある紙のサイズよりもパターンが大きいため、
後ろ身頃のパターンはすその部分で分割されて書かれています。
突合せの記号の部分同士をつないでパターンを完成させましょう。
この分割されたパターンをつなぎ合わせることを「突合せる」といい、
丈の長いコートやワンピース、パンツなどのすそ部分などのパターンを写しとるときに時々登場します。








ポイントその2 フードは「わ」を開いたパターンを作ります

フードのパターンは「わ」の部分を開いた状態のものを作ります。








ポイントその3 袖のパターンは1枚でOKです

CHECK&STRIPE 布屋のてづくり案内(P.90)の裁ち合わせ図を見ると、
袖のパターンが2枚置かれていますが、実際には袖のパターンは1枚あれば大丈夫です。
パターンを配置するときに、それぞれの場所に袖のパターンを置くスペースがあるか
パターンを動かして確認をします。スペースがきちんと確保されていたら、
まず1枚、袖を裁ってノッチをいれ、パターンをはずします。
次にあらかじめ確保しておいたスペースにパターンを配置して2枚目をの袖を裁ちます。







お洋服に仕立てる前の段階で、生地の縮みやゆがみを整えておく作業を「地直し」といいます。
コートのように、基本的にドライクリーニングで対応するものの「地直し」は、生地に軽くアイロンをかけて
地の目を整えるだけでOKですが、今回はホームクリーニングで対応した場合を想定して、
試しにC&S水玉キルティング(ネイビー)は水通しをしてみました。
結果は「縮み」はほとんどなし!(約3メートルの生地で縮みはわずか1〜2ミリでした)
ゆがみや伸縮率などは、使用される生地によってさまざまだと思いますが、
コットンや麻の生地を使用しているキルティング生地を使って作品を作り、
ホームクリーニングを予定されておられる方は、少し多めに生地を準備されて、
15センチ角ぐらいの端切れを試しに一度水通しし、地直しの方法を検討されてみてはいかがでしょうか?
(※ウールなどを使用しているキルティング生地の地直しはアイロンのみで!水通しはしないで下さいね。)















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裁断のポイント
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キルティング生地は、裁断をすると切った端からキルティングステッチの縫い目がほどけてきやすいので
縫い代を少し多めに取ったり、裁断したらなるべく早めに(できれば一気に)縫いあげるなどの注意と工夫が必要です。
作業の途中は(ステッチがほどけてしまわないよう)平らな場所にたたまずに保管しましょう。



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印 つ け
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生地に厚みがあり、キルティングステッチもほどけやすいので出来上がり線(縫い線)の印しつけはしません。
ステッチ定規やミシン台(下画像参照)についている定規を利用して縫いましょう。
ノッチとポケット付け位置には縫いじつけでの印つけをしておきましょう。
しつけ糸は2本どりを輪(2重)にして使います。
















■ ポケットを作りましょう

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ポケットを作りましょう
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ポケット口をメートラインではさんで、ミシンで縫います。
周囲の縫い代はロック(またはジグザグ)ミシンで始末をし、アイロンで出来上がりに折ります。
このときポケットの角の部分がはみ出ていると、見栄えがあまりよくないので、
角の縫い代がはみ出てしまわないように注意して折ってみて下さいね。

























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ポケットをつけましょう
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前身ごろのポケット付け位置にポケットをつけましょう。
ポケット口の端は物を出し入れする際に、力がかかりますので図のように三角形にミシンで縫います。
こうすると力のかかるところが分散されて、生地が傷むのを防いでくれます。
(縫い終わりはしっかりと返し縫をして下さいね。)








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身頃の肩を縫いましょう
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前後の身頃を中表に合わせて肩の部分を縫います。
次に縫い代をロック(ジグザグ)ミシンでかがり、後ろ身頃側へ倒します。




少し面倒ですが、ひと手間かけてバイアステープで縫い代をくるんでみました。
コートを脱いだときにもちょっとかわいくて◎です。






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フードを縫いましょう
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フードを中表にして後ろ中心で折り、図の部分を縫いましょう。
縫い代をロック(ジグザグ)ミシンでかがり、左右どちらかへ倒します。
次にフードのトップの部分を縫い、縫い代はロック(ジグザグ)ミシンでかがります。









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身頃にフードをつけましょう
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フードと、身頃を図のように中表に合わせます。まずは、フードと身頃の端同士を合わせてまち針でとめます。
次にフードのノッチと身頃の肩の縫い線を合わせてまち針でとめ、その間々をまち針でとめミシンで縫います。









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フードと身頃の縫い代をバイアステープでくるみましょう
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フードと身頃を縫い合わせた縫い代を、バイアステープでくるみます。
くるんだ縫い代はフード側へ倒します。














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身頃の脇を縫いましょう
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前後の身頃を合わせて脇を縫いましょう。
縫い代はロック(ジグザグ)ミシンでかがり、前身ごろ側へ倒します。

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身頃にメートラインをつけましょう
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フード〜前端〜すそ部分にぐるりと一周メートラインをつけます。
継ぎ目になる部分は(始まりと終わり部分)は、目立ちにくい裾の脇部分がいいでしょう。
(右左脇どちら側でもかまいませんが、左脇側がお薦めです。)




















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袖を縫いましょう
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袖を縫う前に、のちの袖つけの作業をスムーズに間違いなく行うために、前袖側に印をつけておきましょう。
(縫いじつけや、まち針を縫うようにつけておく、チャコで「F」(=フロント)の文字を入れておくなど、
ご自分がわかりやすい簡単な方法でいいと思います)
袖の脇下を縫います。縫い代をロック(ジグザグ)ミシンでかがります。縫い代は前袖側に倒します。
(※ちょっとひと手間をかけて身頃の縫い代をバイアステープでくるんで始末している方も、
袖の縫い代だけはロック(ジグザク)ミシン処理でOKです。脱ぎ着するときにも見えないところですし、
ごろつかずロック(ジグザグ)処理の方がすべりがよく着脱がしやすいです。)

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袖口にメートラインをつけましょう
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袖口は輪になって縫いにくい部分でもありますので、メートラインは洋裁用の両面テープを使用するのではなく
できれば、しつけをかけてミシンで縫われることをお薦めします。
















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袖を身頃につけましょう
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袖を身頃につけましょう。袖付けは間違いやすい作業のひとつです。
まずは出来上がりを想像しやすいように身頃と袖の両方を表に返します。
片袖を持ち、あらかじめつけておいた前袖の目印を頼りに左右どちらのアームホールに着く袖なのかを確認をします。
間違いがないか確認ができたら、図のように身頃と袖を中表に合わせてまち針を打ちます。
縫いやすく、ずれにくいようにしつけをかけてからミシンで縫い、縫い代の始末をします。(しつけ糸は2本どりがいいでしょう。)









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ボタンをつけましょう
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ボタンは使用する物によって付け方もさまざまだと思いますので、
パッケージなどについている説明書を参考につけてみてくださいね。

参考までに今回ソーイングレッスンで使用したドットボタンの付け方をご紹介します。
実際にボタンを取り付けるコートのメートライン部分は、厚みがありますのでボタンのつめは下の写真のように
しっかり出てきませんが、手や打ち具の棒を使ってボタンのつめが生地の表に少しでも出てくるよう、
しっかりと生地に押し付けます。(何度かこの作業を繰り返してください。)
こうして生地につめの通り道をつけておくと、生地の表までつめが見えてなくても
ボタンを打ち付けているときにつめが生地を通過しやすくなります。

ボタンを打つときの力加減ですが、始めは様子を見ながら軽めに打ちます。
ある程度ボタンが合わさったら今度は十分な力を入れて打ち具を打ち、がっちりとボタンを布に固定します。
ボタンをしっかりつけるためには結構な力が必要なので、最後はぜひ気合を入れて打ってみてくださいね。

※ドットボタンのつけ方などに関しては「Q&A」コーナーでもご紹介しています。


【下型ボタンのつけ方】





【上型ボタンのつけ方】











NEW!
Q.作っているときや、着用時にキルティングのステッチがほどけてきてしまいます。対処法はありますか?

A.残念ながら「ステッチの解け」というのはキルティングの生地の特性でもあります。
ですが、せっかく作るのですからなんとかステッチがほどけないように工夫したい気持ちはやまやま!
対処法としては、
◎ 裁断後はなるべく早く縫うこと
◎ 少し大きめに裁断をして、出来上がり線から約0.5〜0.7cmあたりの縫い代にぐるりと一周
「ほつれどめミシン(縫い目は細かい方がGOOD!)」を施してから、縫い代を指定の幅に切りそろえる
◎ 縫い代はバイアステープでくるむ(その場合もミシンの縫い目は若干細かめに)
この3ステップを試してみてください。

着用中に解けてきてしまったステッチは、まず、解けた糸を裏側へひっぱり出し、これ以上解けてこないように結びます。
さらに、ミシンで元のステッチにつなげてご自分でステッチを入れます。終わりの部分は糸を長めに残して上糸下糸ともに
裏側へ出して、解けないよう結んでから、表布と裏布の間に結び目を入れ込んでしまいます。






Q.キルティングの地直しの方法は?

A.一口にキルティングの生地と言っても、 ゆがみや伸縮率などはさまざまだと思います。
綿をはさんでいる表裏の生地にコットンや麻の生地を使用しているキルティング生地を使い、
ホームクリーニングを予定されておられる方は、少し多めに生地を準備され生地端を15センチ角ぐらいにカットして
試しに一度水通しし、その縮み方などを見て地直しの方法を検討されてみてはいかがでしょうか?
(※ウールなどを使用しているキルティング生地の地直しはアイロンのみでOK!です。水通しはしないで下さいね。)




Q.メートラインは地直しが必要ですか?

A.基本的に地直しは必要ないと思います。
完成されたコートをホームクリーニングされる予定であれば生地と一緒に地直しをされてもいいと思います。




Q.メートラインのつけ方を詳しく教えてください。

A.メートラインをつけるときには、洋裁用の両面接着テープを使用されると便利です。
詳しいつけ方を「ポケットの作り方」の項目に、写真つきでご紹介していますので参考になさってみてください。
ミシンの縫い目を落とさずに縫うには、(後々の手間を考えると・・)やはりしつけをするのが
1番手っ取り早く確実な方法だと思います。しつけを部分的かつ有効的に使ってみて下さいね。




Q.「ちょっとひと手間」のコーナーで紹介しているように、縫い代をバイアステープでくるむとしたらテープはどれくらい必要ですか?

A.バイアステープでくるむ縫い代は、身頃の脇、肩、フードと身頃の縫い合わせ部分、袖と身頃の縫い合わせ部分です。
サイズにもよりますが約4mあればどのサイズも十分です。




Q.メートラインの代わりにバイアステープを使いたいと思います。詳しいつけ方を教えてください。

A.最近では色や幅だけでなく、素材もいろいろなタイプのバイアステープがあります。
どのテープも、使い方は同じです。カーブ部分はきれいに縫うちょっとしたポイントがありますので
〜カーブ部分編〜を参考にトライしてみてくださいね。













Q.ドットボタンが着用している間にとれてしまいます。丈夫なつけ方はありますか?

A.ドットボタンのつけ方を「ボタンをつけましょう」のコーナーで詳しくご紹介いたしました。
また、ボタンの開け閉めがまだ上手にできず、力いっぱい引っ張ってしまうようなお子さまのコートや
ドットボタンでは対応できないくらいの分厚い生地を使用する場合は、ストロングボタンというボタンを
使用されてみてはいかがでしょうか?
使い方はドットボタンと同じく、メーカーなどによって少しずつ違うとは思いますが、
大手手芸店などで比較的手に入りやすいタイプのストロングボタンのつけ方をご紹介いたします。
















図のように生地とボタンをセットして、金槌などでボタンを留めつけます。
生地の表裏を間違えないように気をつけてくださいね。
















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